サッカースクールについて、チャビコーチの考え

まず最初に、ここで語る全てのことは、私の個人的な意見だということをはっきりさせておきたいです。
私の意見に賛成の人もいるでしょうし、そうでない人もいると思いますが、とにかくこれが私の思っていることです。
私は日本に住んで4年で、言う全てのことが絶対的な真実とは限りません。
その上、私は好きなサッカースタイルについて明確な考えを持っていて、それはこれから言う意見ととても関係があります。

そして、日本のサッカーにはどの国よりも技術の高い選手がいて、真面目に頑張っている子どもや大人もたくさんいる国だと知っています。そのために私はこの国でサッカーを教えようと決めました。

(このページの最後に、このテーマについて話している動画ものせています。)

「子どものサッカーコーチの仕事は?」

小さい頃からサッカーを愛し、自分ひとりの力で自分の全ての能力をとても上手に活かすことのできる子どもがいます。いつもボールと一緒で、機会があるたびにドリブル、シュートやパスの練習を友だちとします。このタイプの子どもは、トップ選手になるために適した姿勢があり、そうなるかならないかは、その子がコーチたちによって正しい道に導かれ、その子に受け取るメッセージを完璧に理解する力があるかにかかってきます。

サッカースクールで大切なことは、高いレベルのチームを持って、大会で勝つことではありません。大会を優勝したり、トロフィーをもらうことが目的であれば、子どもではなくて、大人のチームでコーチの仕事をした方がいいと思います。

子どものサッカーコーチとしての目的は、子どもがスクールに入ってから出ていくまでの間に成長させることです。6か月ごとに何人か子どもたちを選んで大会に勝つことで、良い仕事をしていると考えることは間違いです。

もしあなたが選手の厳しいセレクションをするなら、例えば100人の選手が来るとして、その100人から上手な10人だけをあなたのチームに選ぶことができます。しかし、あなたは何のためにそのセレクションをしたのでしょうか?

もしあなたが高いレベルを必要とする特定の練習ができるようにセレクションをするのであれば、それは良いことですが、もし高いレベルの大会で戦えるチームを作るためにセレクションをして、しかし練習はそのレベルの選手に合ったものではないのであれば、あなたがしていることはただの自惚れで、その子どもたちにとって良いことではありません。

私は、子どものチームを探す人たちが、そのチームがセレクションをするからというだけでしないチームより良いチームだと考えないために、このことを言いたいです。そのチームの中でどのような仕事がなされているのかを知らなければなりません。

それでは、プルメザスFSのように、セレクションがない時はどうでしょうか?それこそが、コーチとして子どもを本物のサッカーファンに変え、子どものレベルを下から上へと上げるという本当の挑戦の時です。私のコーチとしてのモチベーションは、すでにトップレベルを持った10選手を選んで良い試合ができるために使うことではありません。私の目的は、学びたい全ての子どもの全能力を高めてトップ選手にすることです。それを達成するためには、コーチだけの力だけではなく、時にはご両親の参加も必要になります。

プルメザスにはどんな子どもでも入ることができます。しかし、もちろん子どもの早い成長を手伝えるように、練習ではレベルでカテゴリを分けます。サッカーを5年やっていて全ての基本のこと(ドリブル、パス、トラップ、シュートなど)をよくできる子どもと、まだボールをパスしたりコントロール、シュートしたりすることを学んでいる最中の子どもに同じことは教えません。

もしサッカーを学びたい子どもがいれば、レベルは関係なく、私たちは門を閉ざしません。練習態度などのルールを守ることができない人のみが入れないだけで、他に妨げるものはありません。

「日本でされている小学生のサッカー指導について」

この4年間、日本にあるたくさんのサッカーチームやアカデミーの練習を見てきて、ほぼ全部の練習は技術をレベルアップするためのものでした。リフティング練習の時間が長く、コーンをドリブルする練習、1対1ばかり。1~2年生の練習ならそれでいいかもしれませんが、3~6年生までそのような練習ばかりでした。私たちがしなければならないことは、サッカー選手を育てることで、フリースタイルフットボール選手を作ることではありません。

私の考えでは、3年生以上の子供にとっても、練習で技術をレベルアップするのは確かに大切なことですが、それは50%の練習です。9歳の子供はもうサッカーの理解がよくできるので、早めにサッカー選手としてどう考えたらいいか、試合の時に正しい選択肢を選べるように教えないといけないと思います。
そうしないと、日本の小学生のサッカーはサッカーの試合ではなくて、技術の勝負になります。誰がもっと上手にドリブルとシュートをできるかの勝負になります。

小さい頃から、頭のいいサッカー選手を作らなければ、大人になった時にヨーロッパに行って違うサッカーに慣れるのはとても難しくなります。ヨーロッパでドリブルばかりする選手がいれば、激しいディフェンスで止められてしまうので、その時は他の選択ができなければ通用しません。

サッカーが大好きな子どもは、いつでもどこでもボールを持って自分で技術を高めていくので、サッカーチームで練習をする時間は、その時でしかできないことを考えてみましょう。

「私が教えたいサッカースタイルは?」

私を夢中にさせるサッカースタイルは、サッカーを見始めた時から迷うことなく、バルセロナ、特にグアルディオラの時代のものです。また、2018-2019シーズンのアヤックス、近年のグアルディオラのマンチェスターシティのものです。ポゼッションサッカーとよく呼ばれているスタイルです。たくさんの人がこのスタイルを愛していて、たくさんのチームがそれを真似しようとしていることは知っていますが、それをどのように教えるべきなのか詳しくわかっている人は少ないです。

私には、このシステムを子どもたちが理解できるように教えることができると信じる理由があります。しかし、それはコーチそれぞれが自分でやり方を見つけなければならないことなので、詳しく言うつもりはありません。それは簡単なことでもすぐにできることでもなく、私の場合は12歳の頃から今まで勉強してきて、未だに学び終えていないことです。その上、このスタイルを100%信じなければ教えることはできません。なぜなら、もし自分が信じていなければ、子どもたちに信じさせることはできないからです。

私が教えようとしているサッカーは、チームでできるだけ長い時間ボールを持つために戦うことをベースとしています。それをした上で、そのボールポゼッションが意味のあることになるようにして、それを得点の機会に繋げるために利用しなければなりません。

小学生に教える際、もちろん大人のチームと同じように詳しくこのスタイルを追求することはしませんが、子どもたち、特に4年生以上の子たちは、このスタイルを理解して学び始める力がもうあります。私の仕事は、将来このスタイルのチームでプレーするための能力を備えた子どもを育てることです。高いレベルの技術、特にトラップとパス、グラウンドでのポジショニング、ボールを持っていない時の強いプレス、そしてボールを持っている時の次のプレーを素早く決める判断力やその戦術の理解などを持つ選手です。

「子どものサッカーコーチが一番に考えなければならないことは?」

子どものサッカーコーチが考えなければならない何よりも大切なことは、その教えている子どものほとんどは、大人になった時プロにはならないということです。そしてそれはもちろんプルメザスのようなスクールでもそうですが、例えばバルセロナやリヴァプールのような大きなアカデミーのコーチも忘れてはなりません。

そのため、良いサッカー選手になるために学んでいる子どもたちが一番にしなければならないことは、その経験を楽しむことです。私は、サッカーは楽しむために作られたので、子どもたちにサッカーを楽しませて、それと同時に、学んで上達させることがコーチのするべきことだと思っています。

たまにニュースで出てくる、子どもを侮辱したり殴ったりするコーチたちは、サッカーの意味を何もわかっていません。これらの人たちにはこのスポーツを教える資格はなくて、自分の子どもをそのように扱うコーチがいることを許す親がいるこというのは理解できません。

子どもたちがこのすばらしいスポーツを楽しむためには、良いチームの雰囲気が必要です。子どもたち同士、子どもたちとコーチの間、それだけでなくコーチ同士の雰囲気です。もしこれら全員が良い関係を持って尊重し合えば、子どもたちがサッカーを楽しみ同時に学ぶために適した雰囲気になるでしょう。それが、良いサッカースクールです。

(チャビ べジード)